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この日だけ2月 24日 日 .
おひさしぶりです。

過去1ヶ月半くらいに見たものまとめておきます。

正月にプリズミックギャラリーの岡田公彦展と、表参道ヒルズで開催された蜷川実花の展覧会「NINAGAWA WOMAN」と、パルコで行われた清川あさみ「美女採集」をみました。当時は清川あさみに夢中で人に会うたびにステキステキと言ってたような気がします。今もとてもいいと思ってます。モデルのポートレイトをアートで味付けするクリエイターは多いですが(ピエール&ジルあたりから始まる流れなのか?)テーマ設定からモデル選び、スタイリング、カメラマンのセレクトほかもろもろ総合プロデュースの才もさることながら、毒々しい方向に行かずにひたすらキュートにまとめつつモデルのあたらしい表情をみせているのがウマイ。展示ではテーマ”採集”にかこつけて顕微鏡やフラスコといったアイテムをつかってみせており、凝っていました。辛酸なめ子さんの美女論ふうの詩を映像でまとめたオシャレな”美の啓蒙ビデオ”が流れていて、それも見ごたえのあるものでした。なんでもできる器用さにもビビリます。

1/12はアートアグネスに山崎と行きました。ホテルの部屋をつかったアート直売会です。客は否応なく全部屋を見る羽目になるという素晴らしいシステム。

1/13は、宮本佳明さん取材。藤井寺の古墳から大阪市街いろいろ、芦屋の防潮堤まで見て最後は「ゼンカイ」ハウス。ガッツリ堪能しました。記事は3/1発売の「AXIS」土木デザイン特集に出ます。


大量にあった見どころの1つ、高速下の古墳。

夜はあじとで宴会。山崎とエヌ実さんの息子である槙くんが、みんなの似顔絵クッキーをつくってくれました。


桂(左の人)

1/17は、彦根城と玄宮園と、その城下に残るお殿様のお寺遺産を取材。日本最古の造園学校ともいわれる龍潭寺は、庭も魅力的で、まさに演習用といったかんじのハンパな庭も残っていて、なかなか楽しい。


玄宮園と彦根城。


龍潭寺の東庭

1/19はライブラウンドアバウトジャーナルへ。

1/25は東京都庭園美術館で開催されている「建築の記憶」プレスレビュー。日本初の建築写真は島津斉彬による「鶴丸城」である、というトリビアにつかまれ、熊本城の超高解像度プリントにビビリ、堀口捨己を写真から切る視点に新鮮味を感じ、伊勢神宮の超超非公開内宮写真にエロスを感じ。

1/26はライブラウンドアバウトジャーナル第2戦。

2/17は神奈川工科大学KAIT工房を大見学。無数の柱というか極小の壁がゆるゆると空間を制御する……というところまでは図面から理解できるコンセプトでしたが、予想をいい意味で裏切られたのは、かなりアナーキーな使われ方をしてもまったくへこたれない、むしろカッコよくなる建築のように思えたこと。そういえば石上さんが担当だったという梅林の家も、使われ方がアナーキーでそれがむしろカッコイイ、という建築だったな。状況は吉田寮とか、ホームレスがたむろする地下街に近いかんじがする。使う側が好きな場所を選んで、島をつくる。でも吉田寮なんかと違うのは、設計上で限りなく想定された使われ方だという点。オープンハウスの状態はおそらくものすごい精度で自然体にみえるようにモノを持ち込み作業途中っぽい工具を置き、完ぺきに用意されている。それも無意味ではない。あそこまで用意してあれば、その後に使う人は影響を受けざるをえない。いわば新しいOSの入ったパソコンにいろんなアクセサリが初期状態で入っている、という感じ。マニュアルを読まず直感的に使い初めても戸惑わないようにできている。ただし新しいものに付き物であるハード的な初期不良はまぬがれないのかもしれないけど。



外からみる。


中。


上からみる。


置いてあったKAIT工房の案内図。エリア分けの苦心作か?

2/19は「DIESEL DENIM GALLERY AOYAMA」で開催されている岡田公彦「Another Geography」オープニングに。市販の3倍の厚みを持つアルミ箔を60平米つかって地形のようなものをつくり、吊っています。一階の丸田絢子さんの工事用照明を吊るしてアーチや柱のような空間をつくった展示は、以前見たときは展示と気付かず「気の利いたインテリアのショップもあるもんだ」と感心したくらいインテリアデザインに近いもの。上階の展示も、下と同じように洋服とからめたり、いろいろできそう。



(*2020年、一部文章に修正を加えました。)