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この日だけ3月 25日 日 .


実家で祖母の四十九日がありました。終わった後、親戚一同集まってお茶を飲むことになっていましたが、いとこらと3人(全員女でプー)で抜け出して馬券を買いに行きましたおばあちゃんごめんなさい。

49日ぐらい前に行なわれた葬儀について少し書くと、本気の田舎なので会場は自宅です。座敷の建具を取り払い、縁側を開け放して、ハレモードにします。葬儀の一切は「隣組」が仕切ります。近所のオッサンらが家にやってきて、通夜の日取りから棺桶の値段までぜんぶ決めます。喪主は基本的に何もしなくていい、というかうっかり一人で何かすると世間知らず扱い決定です。「おんなし(=女衆)」は炊き出しにかかります。家の台所は隣組によって占領され、家族はお茶一つ自分で入れることもできません。自宅でありながら一時的に自宅でなくなります。葬式は喪主のものではなくコミュニティのものであります。10年前まではテントとか仏具の手配もぜんぶ隣組でやっていましたが、最近は業者(といっても農協)を少しは入れるようになったのでだいぶ楽になりました。自分が喪主になるまでこのフォルクな慣習が存続しているかどうかはあやしいものです。

寺は家から徒歩20秒です。禅宗なので葬式はこれでもかの読経三昧です。お経ミューズィックというのはじつにカッコイイですね。数種のパーカッションは倍音の残り方が計算しつくされているし、住職(実家ではショウちゃんと呼ばれている)のボーカルも見事です。オケがホールに合わせて音をつくっていくように、坊様もホームグラウンドに合わせて声をつくるのでありましょうか。「喝!」なんかは大見得のようなものですから拍手の一つも贈りたくなります。音楽は参加するほうが楽しいので自分も般若心経でも覚えようかと思います。