多くの雑誌で建築や暮らし方を紹介する記事を多数執筆しています。特に『Casa BRUTUS』『BRUTUS』では2002年から多くの記事に関わっています。建築界の最新状況を把握し、幅広い知識と人脈、調査力を活用しながら、ライターとして建物を取材し文章にまとめることを中心に、記事の企画立案や情報提供、画像やカメラマンの手配なども必要に応じて行っています。雑誌の方針に合わせ、明快ですっきりとした記事をつくり上げるお手伝いをしています。
「住み継がれる、半世紀住宅。」という記事(全14ページ)の取材・執筆を行いました。次世代へと住み継がれた名作住宅を2軒紹介する記事です。2018年2月下旬に編集部から相談があり、3月半ばに取材、4月上旬に入稿というスケジュールで進みました。
ブルーボックスハウス 設計・宮脇檀
住宅作家として知られた宮脇檀の代表的な作品。現在の居住者さんにお話をお伺いし、また宮脇さんの娘さんである宮脇彩さんにも取材させていただきました。※今回の取材先の提案や手配は編集担当者によるものです。
【参考資料】
『宮脇檀の住宅設計ノウハウ』『宮脇檀の住宅設計』『住宅建築』2006年5月号『父の椅子 男の椅子』『宮脇檀の「いい家」の本 』『それでも建てたい家』『暮らしをデザインする』『住まいとほどよくつきあう』『男の生活の愉しみ―知的に生きるヒント』『都市の快適住居学―「借住まい」の楽しみ』『男と女の家』『ごはんよければ すべてよし』映画『ゴジラ対メガロ』
石津邸 設計・池辺陽
戦後住宅の工業化やモジュール化を積極的に研究した池辺陽による、『no.38』という名でも知られる住宅。VANの創業者である故・石津謙介氏の自邸で、現在は息子の石津祥介さんが奥様と暮らしている。この家を継ぎ、守っていく予定だというお孫さんにも取材。※今回の取材先の提案や手配は編集担当者によるものです。
【参考資料】
『モダンリビング』1958年と2000年のケーススタディ・ハウス特集号『池辺陽再発見―全仕事の足跡から』『戦後モダニズム建築の極北―池辺陽試論』『VANから遠く離れて――評伝石津謙介』『AMETORA』
最後のページでは、「今も住み続けられている、日本のモダニズム住宅。」というテーマで、戦後から1970年代にかけて建てられ、住み続けられている名作住宅の系譜を紹介しました。2010年から2016年にかけて『BRUTUS』居住空間学特集で9件の住宅を取材した「住み継ぐ。」というシリーズ記事の集大成的な意味も込めました。
【紹介した住宅】
1 園田高弘邸 1955年 設計:吉村順三
2 浦邸 1956年 設計:吉阪隆正
3 上遠野徹邸 1968年 設計:上遠野徹
4 コアのあるH氏の住まい 1953年 設計:増沢洵
5 私の家 1954年 設計:清家清
6 私たちの家 1955年 設計:林昌二・林雅子
7 石津邸 1957年 設計:池辺陽
8 コルゲートハウス 1965年 設計:川合健二
11 プーライエ 1973年 設計:鯨井勇
12 代田の町家 1976年 設計:坂本一成
13 上原通りの住宅 1976年 設計:篠原一男
14 ブルーボックスハウス 1971年 設計:宮脇檀
15 中心のある家 1974年 設計:阿部勤
16 目神山の家1 1976年 設計:石井修
1,6,12,13は「住み継ぐ。」で紹介。